院内の衛生管理について

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立つ、歩くと足の付け根とおしりが痛い

会社員(営業) 50代 男性
立つ、歩くと足の付け根とおしりが痛い。3年ほど前から徐々に痛みを感じていたがここ数ヶ月痛みが強くなってきた。営業中に歩くのも辛いので医療機関で診察をしてもらったところ右股関節の関節のスキマがせまくなっている。しばらく様子を見て、ひどくなったら手術を検討しましょうといわれた。
右大腿部の解剖図

坂井建雄 (2007). プロメテウス解剖学アトラス 医学書院より(赤枠を追記)

来院時、つらそうな表情から生活や仕事に大きな支障をきたしていることがうかがわれました。立ったり、歩いたりするときの足の付け根(おしり、股関節)や膝の痛みはQOL(生活の質)を著しく下げます。慎重に進めつつもできるかぎり早く症状を和らげることを念頭に検査しました。

結果、左の仙腸関節の問題から左の股関節まわりの筋肉に力がはいりづらくなっており、右のおしり(殿筋群)、足の付け根(大腿筋膜張筋)が固くなっていました(上の図の赤枠内の筋肉)。固くなった筋肉を動かす際にそれらが、伸ばされるるかまたは圧縮される場合に痛みがでていたので、左足の力不足を庇っていた右足が耐え切れなくなったことで足の付け根、おしりに痛みが出たと予想しました。

施術は最低1週間間隔で行い、左仙腸関節の調整、右股関節と筋肉のケアという順番に進めることにしました。当初は施術後痛みは減少するものの、長時間座った後に立つ、歩くとすぐ痛みがぶり返すという状態でしたが、施術数が5回をすぎたあたりから徐々に改善状態が持続するようになりました。その後は、順調に持続時間がのびていき3~4週間の間でケア間隔を調整しました。

人の身体はどこかに問題があっても庇う(代償運動)ことである程度、日常動作を継続することができます。しかし、その間に問題が解消しない場合、代償運動にもいつかは限界がきてしまいます。股関節や膝にその問題がでた場合、日常生活への支障が急なかたちで現れることとになりますので、高齢者の場合非常に困ったことになります。カイロプラクティックは、代償運動が存在するかどうかある程度判定できますので、症状のない方も念のため一度チェックすることをおすすめします。

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