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腕を上げると肩の前が痛む

ライター 50代 男性
海外でジムトレーニングした後から腕を上げると肩の前が痛むようになった。医療機関を受診したところ五十肩といわれ痛み止めを処方された。まだ痛みが気になるので来院した。

五十肩は疾患名ではなく一定の年齢に達した人の腕の上げづらさ、肩の動きづらさや動かしたときの痛みを示す一般名称です。ですので原因はさまざまで、中には外傷に起因するものなど医療機関でしっかり治療すべきものもあります。この方は医療機関での受診後に来院されていましたが具体的な原因箇所についてはご自身で把握されていなかったため、カイロプラクティックでの対応が可能なものか判断すること、原因箇所をしっかり特定することを念頭に検査を行いました。

検査の結果、肩が前に巻き込みがちで猫背ではありましたが、肩甲骨の動きや肩関節(肩甲上腕関節)にも大きな制限はありませんでした。ただ肩を前方から上にあげる動作、上腕二頭筋の収縮時にのみ肩の前側に痛みがあったことから、ジムトレーニングによる一時的な過負荷によって腱、筋膜周辺に慢性的な問題を残してしまったと考えられました。根本的な原因としては、上腕二頭筋の過度の使用を誘発する肩甲骨固定力の低下があり、それは主に中部胸椎など脊柱の可動性の問題があるのではないかと考えました。

施術は、結節間溝付近の腱筋膜のリリースを行いました。腕を上げたときの肩の前側の痛みは一度目の施術で大きく減少しましたが、しばらくするとまた痛くなるという繰り返しが続きました。施術4回目ごろから脊柱の状態の改善、肩甲骨周りの筋肉の機能回復ともに再発時の痛みが低減しました。その後は、月一度の来院頻度に調整し、メンテナンスを続け症状が落ち着いていきました。

痛みを取り除くことは比較的に簡単でもすぐに再発してしまう、ヘルスケアの現場で何度も遭遇することです。それにどう対処していくかということですが、どんな場合にあてはまる決まった方法を持っているヘルスケアはどこにもないと思います。ただあるのは少しでもさかのぼって原因を探そうとする態度とそれを支える知識を持ち合わせているかどうかに尽きます。魔法がないなら意志と知識の力を最大限に活用するしかないですし、そうすべきだと思います。正規のカイロプラクターはすべて、意志と知識は十分に持ち合わせていますので、症状の再発にお悩みの方は頼ってみてください。

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